・中島梓「小説道場1」
前から気になっていて、電子で見つけたので読みました。
中島梓は「グイン・サーガ」の栗本薫先生の別名義で、雑誌「JUNE」に投稿されたBL小説を先生本人が添削したコーナーをまとめたもの。
めっっちゃ面白い!
ラインマーカーを20箇所引いた。
小説の書き方の本いろいろ読んだけど、最初にこれを読めばよかった(は言いすぎかも)
私はJUNEとかBL小説が書きたいわけではないのでJUNE用語とかは飛ばしつつ話半分くらいで読んでたら、先生が弟子をケチョンケチョンにけなすけなす。それがおもしろくて投稿作品が読めないのがくやしい。先生が悲鳴上げてた相撲ジュネ、気になる……怖いもの見たさで。
美少年の玉袋描写は認めないとか「以後一つでも会話中に擬音を入れたらハリ倒す。」 とか笑ってまう。
基本厳しいなかにも小説を書く人への愛があって泣けてくる文もありました。
一番参考になった言葉は、
十のうち十、非凡なシーンを描こうと思うからいかん。十のうち、八までは、力をため、(ただし文章は無神経ではダメ)別に他の人に描けないような会話やシーンを描かずともよろしい。クライマックスの「二」にかけるのだ。クライマックスのシーンは決して人の書かぬものに。やたらストーリー全体を非凡にしようとするから力が分散して疲れてしまうのだ。そうそう毎回、他の人の決して書かぬストーリーが書けるものか。何か、「ココが書きたかった」「これがウリ」というシーンを一つつくりなさい。そこは少しエロくてもグロくてもよい。
というところと、
「自分の都合で安直に説明的なセリフを吐かせちゃいけません」
肝に銘じます……
それと一人称、三人称視点の説明が具体的でわかりやすかった。
あとがきのJUNEを必要とする少女たちについても面白かった。
まだ1巻だよこれで!?続きがたくさんあって嬉しい
ケアルありがとうございます❤️
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